歯科医にまつわる専門医

医療分野において、内科専門医や脳外科専門医が存在するように、実は歯科にもこういった分類があります。


歯科分野における専門医とは、小児歯科・口腔外科・歯周病・歯科麻酔・歯科放射線の5つが、厚生労働省に専門医として認定を受けることが出来ます。

この5つの専門医は、クリニックの広告や看板にあげることが出来るというわけです。

ここで行動しがちなのが、クリニックの名称と共に掲げられている診療科目です。歯科における診療科目は、歯科・小児歯科・矯正歯科・口腔外科といった4種類があり、これらを組み合わせた小児矯正歯科といった場合もOKです。
診療科名とは、自分自身のクリニックで出来る診療内容について表しているものであり、実はこの分野が得意とか、専門医であると言っているわけではありません。
これらのことは、標榜医と言われており、専門医とは区別しておく必要があります。

ただ、例えば専門医でなくても優れた小児歯科医はいます。


その逆もしかりです。



ただ、より専門的な知識を求めるというのであれば、クリニックにかかる際には、専門医かどうかを確認してみてもいいでしょう。看板に書かれていることだけでなく、実際の技術なども判断材料にすることが大切です。

子供が病気になった場合、内科ではなく小児科に連れていきます。

歯科も同様に、小児歯科というものがあります。
ただし、看板に掲げているからと言って、小児歯科専門医がいるかどうかはわかりません。
小児歯科専門医になるには、「大学病院等で小児歯科専門の臨床経験が5年以上」といったような日本小児歯科学会が定めた基準をクリア―し、なおかつ試験に合格した歯科医のみが認定を受けることが出来ます。



子どもの歯と大人の歯は全く異なるものであるため、その治療法や予防法は子どもならではなものが多いと言われています。親が自分が気に入っている歯医者だからと言って、子どもを連れて行ったとしても、その治療法が本当に子どもにあっているかどうかはわかりません。
そのため、出来れば大切な子どもの歯を守るためには、専門医がいる病院へ連れて行ってあげるといいでしょう。しかし、小児歯科専門医というのは、全国でも1200人程度しかいないと言われており、家の近くにはなかなかいないかもしれません。
専門医がいるかどうかは、ホームページ等で検索が可能です。また専門医であれば、広告において「専門医」と名乗ることも可能です。

参考にしてみるといいでしょう。歯医者において、通常の虫歯治療などとは大きく異なる診療内容を持つのが、矯正治療です。
自分や家族が矯正をしたいと願っているのであれば、矯正歯科選びはとても大切なものになります。


現在の日本では、歯科医師免許があればだれでも矯正歯科の看板を上げることは可能です。

しかし矯正治療というのは、歯科大学で勉強するよりも、さらに広範囲の専門知識が必要となります。


つまり、大学卒業後に矯正についての専門技術を学ばなければならないのです。

矯正治療において、あとからトラブルが多く聞かれるといったことは、こうした専門知識のない人が治療を行っている現状もあると言われています。

矯正分野は、新しい分野であることもあり、まだ厚生労働省から認可を受けている統一制度がありません。

そこで3つの団体が厳格な基準のもとに審査認定を行っています。


実は矯正専門医というのは、全国でも非常に数が少なく、およそ450人ほどしかいないとされています。



そこで、指導医と言って、矯正分野の歯科医師を教育・指導する立場の医師資格も選択する価値があると言われています。大学卒業後も大学にとどまり、研究や勉強をつづけ、経験と知識を積み重ねた指導医は、一般的に技術力も高く信頼できると言われています。歯科分野には、口腔外科といった分野もあります。


しかしなかなか一般的にはなじみがないかもしれません。

大きな総合病院や大学病院では口腔外科といった診療項目を目にすることもありますが、いったい何を行っているのかわからないといった人も多いでしょう。

口腔外科とは、口の中だけでなく、あごや顔面といったところに疾患が現れた場合に治療に当たります。歯が原因であごの骨に支障が出た場合や、口の中に腫瘍が出来た場合、スポーツなどで口周辺の顔面に損傷が出来た場合などの治療がこれに当たります。

また、外科的治療だけでなく、口腔粘膜症や神経性疾患・口臭に関する疾患など内科的疾患の治療も口腔外科で行うことが出来ます。
この口腔外科においても専門医がいます。

口腔外科専門医は大学卒業後、初期臨床研修を修了してから6年以上研修施設に所属して、口腔外科に関係する診療等をおこなって一定以上の実績を得る必要があります。
また、専門医申請には、書類審査・筆記試験・口頭試験・手術実地審査など多くの関門があります。
しかも、専門医資格は5年ごとに更新しなければならず、口腔外科専門医とはかなりの専門的知識・技術を持っていることが必要とされているのです。
口腔外科での治療を考えるのであれば、こうした専門医がいるかどうかは大切な条件となるのです。


歯科には、歯周病を専門に行う医師もいます。

歯周病は、大切な歯を失ってしまう原因ともなる深刻な病気です。


この歯周病の治療には、一般的な歯科では対処できないことも多いのです。

そのため、認定資格である歯周病専門医の下、適切な治療を行うことが大切と言われているのです。

歯周病は、歯周病菌により歯を支えている骨を溶かしてしまうことから始まります。

その結果、歯ぐきが腫れ、歯にぐらつきが生じ、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯を失ってしまう前に、正しい歯周病治療を行うことで進行を防いだり、溶けてしまった骨を再生させる治療も行ってます。歯周病専門医が行う治療では、溶けてしまった骨の状態を詳細に確認するために、CTレントゲンを使用して撮影を行います。

正しい骨の状態を確認できなければ、歯石除去だけで治るのか、再生治療なのかの判断が確認できないのです。

もちろん、一般歯科においても歯石除去や歯周ポケットの中の掃除を行うことで、歯周病の改善が見られることもあります。

しかし重度の場合、骨を再生させたり、下がった歯茎を再生させる治療が必要になることもあります。

そういった専門的な治療は専門医にお願いする必要があるのです。

なるべく自分の歯を残したい、そう考えるのであれば一度歯周病専門医の元を訪れてみるといいでしょう。

歯科麻酔専門医、と聞いてピンと来る人は多くはないでしょう。

そもそも、歯医者において麻酔を行うことは必須ともいえ、じゃあ歯医者さん全員が麻酔専門医なのかというと、全く違います。

一般的な歯科で使用される麻酔は、局所麻酔です。

短時間の痛みがこらえられるよう、患者の負担を軽くするために行われます。

例えば、インプラントや歯の移植、口腔外科手術など、高度先進的治療においては、数時間麻酔をかけ続ける必要が出てくることもあります。
そのような長時間、患者に頭を動かさないよう求めることは難しく、高齢者の場合では血圧や脈の異常などが起こる可能性もあります。
そこで心電計や血圧計、体内酸素濃度系などを使用し、より安全に歯科治療を行うことが出来るのが、歯科麻酔専門医の役割です。

ときには全身麻酔を使用して治療を行う場合もあります。医科麻酔医とは一線を引き、基本的には歯科麻酔専門医は、口腔や顔面に関する治療が行われる際に必要です。歯科麻酔専門医は、最先端の歯科治療技術を、患者が安心して安全に治療に専念できるよう、手助けすることが出来る専門知識をもった大切な資格なのです。